何に困っているのかを確認しよう

食事の支援を考える前に、親が食事のどの部分で困っているのかを理解する必要があります。
食事が大変に感じる原因は、以下のようなものがあります。
困っている場所が違えば、必要な支援も変わります。
そのため、親本人が困っている部分が食事のどの部分なのかを、まずは確認してみましょう。
そして、困っているところがわかったら、その部分だけを手伝うようにします。
そうすることで、親本人が意欲を失ったり落ち込んだりすることを防ぐことができますし、家族の負担も最小限に抑えることができます。
すべてを一気に代わるのではなく、親がまだできることは残しながら、負担になっている部分だけ支えると続けやすくなります。
親の食事を支える方法は大きく4つ

離れて暮らす親の食事を支える方法は、大きく分けると次の4つです。
- 家族が買い物や作り置きを手伝う
- ネットスーパー・宅配を使う
- 配食・宅食サービスを使う
- 自治体の高齢者向け施策の配食を利用する
01家族が買い物や作り置きを手伝う

親がまだ自分で食べたり、簡単な調理ができたりする場合は、家族が買い物や作り置きを手伝う方法があります。たとえば、次のような支え方があります。
家族が食事を届ける一番のメリットは、親の好みに合わせやすいことです。
食べ慣れた味にできるため、新しいサービスに抵抗がある親でも受け入れやすいでしょう。
また、帰省や買い物のタイミングで冷蔵庫を見ると、食生活の変化にも気づきやすくなります。
たとえば、以下のような様子は、電話だけではわかりにくい変化です。
- 同じ食品ばかり残っている
- 賞味期限切れが増えている
- 冷蔵庫の中身が極端に少ない
- 作り置きをほとんど食べていない
食事を届けることで、このような親の変化を察知することができるため、親の体調や暮らしを確認するきっかけになります。
家族が手伝うデメリット
一方で、家族の支援には限界もあります。
離れて暮らしている場合、毎週のように買い物や作り置きを届けるのは、時間も交通費もかかります。
最初は無理なくできていても、回数が増えると家族側の負担が大きくなることもあるでしょう。
ここで、家族が手伝うメリットとデメリットを見ておきましょう。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 親の好みに合わせやすい | 家族の時間や移動負担が増える |
| 食べ慣れた味を届けられる | 定期的に続けるのが難しいことがある |
| 冷蔵庫や生活の様子を確認できる | 作っても食べてもらえない場合がある |
| 必要な分だけ柔軟に支えられる | 体調変化への対応には限界がある |
家族だけで続けるのが大変と感じたら
家族が手伝う方法は、とても身近な支援ですが、家族が頑張り続けることを前提にしないことも大切です。
ほかのサービスと組み合わせながら、続けられる範囲で手伝うくらいがちょうどよいでしょう。
02ネットスーパー・宅配を使う

料理はできるけれど、スーパーまで行くのが大変という場合は、ネットスーパーや宅配などの買い物の部分だけを支える方法があります。
ネットスーパーや生協、食材宅配などを利用すれば、食材を自宅まで届けてもらえます。
牛乳や飲み物、お米など、重いものだけ家族が定期的に送る方法でもよいでしょう。
親がネットを利用できる場合は、親がネットスーパーサイトで注文できますが、操作が難しい場合は、親に食べたいものを確認して、子どもが代わりに注文することができます。
しかし、届いた食材を調理して食べていないことや、結局パンやお菓子だけで済ませている様子があれば、必要な栄養を摂取することができていないため、買い物を支えるだけで十分とは言えないでしょう。
また、宅配は買い物に行く負担は減る一方で、配送料がかかったり、配送時間に合わせて受け取る必要がある場合があるなどデメリットもあります。
そのため、メリットとデメリットの両方を考慮しながら、総合的に選択するようにしましょう。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 買い物に行く負担を減らせる | 配送料や利用料がかかる場合がある |
| 重い飲み物やお米も自宅まで届けてもらえる | 配送時間に合わせて受け取る必要がある場合がある |
| 親が自分で料理する習慣を残しやすい | 食材が届いても調理できなければ食事支援にならない |
| 好きな食材を選びやすい | 注文方法が難しいと親だけでは利用しにくいことがある |
| 家族が頻繁に買い物へ行かなくてよくなる | 食材を使い切れず、余らせてしまうことがある |
03配食・宅食サービスを使う

買い物だけでなく、献立を考えたり調理したりすること自体が負担になっているなら、宅食や配食サービスが役立ちます。
宅食には、大きく分けて次のようなタイプがあります。
毎日届くタイプは、受け取り時に人と顔を合わせられるため、見守りにつながる場合もあります。
冷凍タイプは、好きなタイミングで食べられるのがメリットです。
また、宅食は毎日・毎食利用する必要はありません。
週2〜3回だけ、夕食だけ、平日だけなど、親の生活に合わせた使い方もできます。
宅食は「続けられるか」で選ぼう
食事支援を選ぶときは、内容の良さだけでなく、親が無理なく続けられるかを見ることが大切です。
確認したいのは次の5つです。
家族にとって便利でも、親が「食べたくない」「受け取りが面倒」と感じれば長続きしません。
できれば、いきなり定期利用にせず、少量から試してみるのがおすすめです。
04自治体の高齢者向け施策の配食を利用する

市区町村によっては、一人暮らしの高齢者などを対象に、配食サービスを行っている場合があります。
自治体のサービスでは、食事を届けるだけでなく、配達時に安否確認を行うところもあります。そのため、利用には条件がある場合がほとんどです。
- 年齢
- 一人暮らしかどうか
- 身体の状態
- 要支援・要介護認定の有無 など
利用条件は自治体ごとに異なります。利用できるサービスがあるかわからないという場合は、親が住んでいる地域の地域包括支援センターに相談してみましょう。
食事の支援は、親の困りごとに合わせて選ぼう
離れて暮らす家族ができる食事を支える4つの方法について解説しました。




